2 「イメージ」の正体。
Imageという言葉の意味を辞書でまず紐解いてみましょう。【「プログレッシブ英和中辞典」より】
━━[動](他)
1 …を心に描く, 想像する. 2 …の像を造る, …を彫刻[絵など]で表現する, …を(言葉・文章で)生き生きと描写する, 描く 3 …の像を写す;…を鏡に写す(mirror);…を映写する 4 …を象徴する;…に似(てい)る.
→ラテン語「類似,肖像」の意; IMITATE と関連語【「新英和中辞典」より】
イメージする、という言葉には心の中に何かを思い浮かべること、像を創り上げること、という意味があります。つまり、心の中で何かを形にすることです。心の中で何かを創り上げることです。
日本語では「想像する」という言葉の感覚と近いものがあります。
このイメージする力……「想像力」というものは、カントの理論によると「感性」と「悟性」を結びつける力、とされています。つまり、人間の感覚という人の“本能的”なもの(心)から受ける情報と、深い思考力や情報からの判断という知性・理解力(理論・実例)からの情報を結びつけてそれをわかりやすい形にするのが“イメージする力”の仕事です。
空想・妄想と想像(イメージ)との違いはそこにあります。つまり、イメージする力は、何も根拠のないところからは来ないのです。
もともと想像も妄想も空想も皆、それぞれの心の中の世界から来るものだから、ある意味「自分中心」で「独りよがり」なもの。個々の人間が持っているものがみんな違って当然です。しかし、その根拠が実際の体験や経験や事実から来るものであり、また様々なデータやいろいろな現象の分析と結びついたものであればあるほどに、そこに生まれた像はより実態に近いものになります。
より多くの根拠や基盤に基づいて自らの中にある目に見えないもの(感覚)を、一般的な像に結びつけて形作る行動が「イメージする=想像する」ということになるのです。
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